作業療法士向け

精神科単科病院で作業療法士として働くことになったきっかけ

 

今回は、私が精神科単科病院で働くことになったきっかけをお伝えします。

患者さんと一緒にプログラムをするのが楽しいと思った

 

まず、そもそもはじめは、OTのなかでは身体障害分野に進む人が多かったし、自身も身体障害分野に進むのだろうな、と漠然と思っていました。発達分野も精神分野も人数としては割合が少ないと先生に聞いていました。

ですが、大学4年生のときに、身体障害分野と精神障害分野のどちらにも長期実習に行ったとき、精神障害分野で、純粋に「患者さんと一緒にプログラムに出るのが楽しい」と思ったのをきっかけに考えが変わりました。

精神障害者の方の支援をしたいというよりも、直感的にはこの感情の方が先にきていたと思います。

身体障害分野では、ただROMエクササイズや、認知症の検査などをひたすらやって、それをレポートにまとめて、の繰り返しだったので私には大変に感じました。

具体的に実習のときに患者さんと一緒にしたのは、CD鑑賞、病棟内の散歩、お薬カレンダーを作る、運動プログラムで運動をする、塗り絵や編み物をするなどでした。

患者さんが興味深かった

また、長期実習で関わらせていただいた患者さんが、妄想や幻聴など活発な方でしたが、根がすごく優しくて周りの人のことをよく考えていらっしゃる、素敵な方でした。

2ケース目の方もすごく他人のことをよく考える方でした(今思えば、そういう方を実習のケースとしてあえて選んでいるのですが)。

また、症状として表れているものを人生で初めて目にしました。

これは長期実習ではないですが、独語もはじめは「なんでぶつぶつ言っているんだろう」としか思っていませんでしたが、バイザーの先生から「それは幻聴が聞こえていて、それに返事をしたりしているからですよ」などと教えてもらうと、目からうろこでした。

職員の方の余裕を感じられた

失礼ながら、身体障害分野よりも精神障害分野の職員の方では雰囲気が大きく違いました。精神障害分野のほうが、作業療法士も医師も看護師も余裕を感じることが多かったです。

身体障害分野では時間の余裕がなかったのだと思うのですが、精神障害分野では学生にも積極的に話しかけてくださるし、職員同士で雑談をする余裕もみられました。

患者さんのことを聞きにいっても、皆時間を取って丁寧に取って教えてくださったのです。

実際働いている方の穏やかさ、余裕さを目の当たりにすると、どうしても身体障害分野は考えられなくなりました…。

まとめ

このように、はじめは、一緒に塗り絵などをして過ごしたい、患者さんが興味深い、どちらかというと身体障害よりも精神障害分野の職員の方のほうが余裕がある、などを考えて就職しました。

こう書いてみると、あまり前向きな動機ではなくお恥ずかしいですが、正直に書きました。

みなさんに精神科病院で働くことになったり、目指すきっかけになったことはなんでしょうか?

教えていただけると嬉しいです。