精神科で働く作業療法士におすすめの本4選!
看護診断にもとづく精神看護ケアプラン
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その名の通り、看護師向けの書籍です。第2版で結構売れている本のようです。
症状ごとに章立てされており、アセスメントに必要なデータの一覧が載っています。
また、回復段階に応じた治療目標や具体的な介入方法、理論的根拠が載っています。
この本を何度か読むと「ああ、あの患者さんにはまだ刺激が多すぎるから刺激の少ない場所で過ごしてもらったらいいのかも」などと、臨床での患者様への対応とリンクさせることができます。
非常に具体的にどうしたらいいか書いてあるので、どうしたらいいか分からない初学者の頃はとてもお世話になりました。もっとも、今読んでもとてもためになります。
精神症状のアセスメントとケアプラン 32の症状とエビデンス集
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上の本とよく似ている構成です。看護師向けの書籍です。少し古い本ですがとても読みやすいです。本のタイトル通り、32の症状(幻覚、妄想、興奮、…など)で章立てされており、症状の定義や種類、方針を立てる上で必要なアセスメントの視点などが載っています。
また、よくある症状から治療計画に必要な問題点、短期目標、ケアプランなどが載っています。
また、そのケアプランの根拠も明記されているので、なぜこの治療目標になるのか、ということが分かりやすいです。
看護師向けなので、作業療法士にそのまま適応できるかといわれると、そうではありませんが、働きだして間もない頃は、どういうアセスメントをしたらいいのかもわからず右往左往する時期なので、このようなマニュアル的な本があると心強いです。
精神障害作業療法学 改訂第2版 (作業療法学 ゴールド・マスター・テキスト)
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こちらは、学生の時にかなりお世話になったテキストの改訂版です。
この本が教科書だったら良かったのになぁと思っていました。医学の教科書というのは高価なものですので、学生の時はなかなか自分で余分にテキストを買うお金はないのです…。なので私はひたすら大学の図書館に行って借りて、働きだしてから購入しました。
症状別の作業療法の目的や、どのような作業を提供したらよいのか、治療上の注意点などが記載されています。
イラストが入っていて読みやすく、精神科の作業療法の概観を掴むのに良いと思います。
精神障害と作業療法【新版】 病いを生きる、病いと生きる 精神認知系作業療法の理論と実践
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これは山根寛先生という、精神科作業療法で有名な先生が書かれた本です。
大学で教科書として使われていたので持っていました。
私は、最後についている付表の観察リストや、アセスメント表などのページをよく利用していました。
山根先生はウェブページも開設されており、参考になります。
学生の方は、このウェブページの実習資料が非常に役に立つと思うので、ぜひ見てみてください!
【まとめ】とても役立つ4冊をご紹介しました
今回は4冊ご紹介させていただきました。
有名な本ばかりですので、もしかしたらあなたも持ってらっしゃるかもしれませんね。
私は本を買って勉強するタイプなので、結構たくさん持っている方だと思うのですが、その中でも選りすぐりの、すぐに役立ちそうな本をご紹介しました!
前2つは特に働きだしてから、見立てる時や治療計画を立てるのに役立ちます。
後ろ2つは学生さんに特におすすめです。
前の2冊なんかは「なんだ、作業療法じゃないじゃん」と思われるかもしれませんが、精神科の治療って職種をまたがって、患者さんへの対応って同じなんですよね。
あと、精神科の作業療法士自体、数が少ないので、精神科の作業療法の本って少ないです。
なので精神科の作業療法だけに限って本を探していたら、良質な本に出会えなくなります!
他の職種の本を読んだほうがいいです。絶対に!
今回は看護師向けの本だけご紹介しましたが、医師が書いた本や、心理士の本もおすすめです。
それについては、また後日ご紹介しますね。
今回ご紹介した4冊、ぜひとも手に取って読んでみていただきたいなと思います!